瓦工場へ見学に行きました
2024年5月28日
石州瓦の工場見学へ行ってきました。
ずっと前から行ってみたかったのですが、
この度、機会を設けて頂き、
とても勉強になりました。
島根県にある丸惣さんの工場です。
はじめはこのように長ーい1枚ですが、
型で成形され、
瓦の形になっています。
これは平板瓦です。
粘土~焼き上がりの完成まで、
5日かかるそうです。
スキー場のリフトのように、
瓦が運ばれていきます。
焼き上がった瓦です。
完成した瓦は打撃検査で
割れていないか、
傷が入っていないかをチェックします。
×なものは鈍い音がするそうですが、
正直違いはよく分かりませんでした・・・
釉薬が塗られた瓦たちです。
色が薄いですが、
焼くと黒や銀黒になるそうです。
不思議です・・・
完成した瓦たちです。
石州瓦の和瓦の特徴の唐草文様が入っています。
ぐるぐる巻きになって出荷されます。
焼く前の×になった瓦は
また練り直して成形するそうですが、
焼いたものは戻せないので、
クラッシュして敷砂に再利用するそうです。
石と違って多孔質で透水性があり、
保水性もあります。
お昼を挟んで、
地場産業振興センターにて、
石州瓦工業組合、
丸惣、シバオ、木村窯業所の方々と
意見交換会です。
会議室を用意して頂きました。
驚いたのは、約20年前と比べて
石州瓦の出荷量が1/8まで減っていることです。
事業所も1/3まで減ったそうです。
これは、石州瓦の採用が減ったというよりも、
粘土瓦自体の採用が半分に減り、
金属屋根の採用が倍に増えたためです。
そして、全国の出荷量は中国地方が
半数を占めていますが、
4割は九州地方です。
正直、これも驚きました。
近いので中国地方がもっと多いと
思っていました・・・
石州瓦は焼成温度が高いため、
凍害や塩害に強く、
変色も少ない長持ちする瓦です。
その分、シェア1位の三州瓦に比べると
採用時のコストは高いですが、
長い目で見ると長持ちする瓦です。
食器や箸置きなどもありますので、
島根に行かれた際は
お手に取ってみてください。
熱にも強いので、
山口県の瓦そばの瓦も作っているそうですよ。
メダカの水槽のふちに
カエルの焼き物がいました。
試しに作ったのかな?
貴重なお時間を頂き、
ありがとうございました。
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