橋本社長ブログ「子々孫々」

建材不足が続いています

2021年11月27日


尿素の不足??尿素水って何? なんか色々不足して生活にも影響が出るらしい。

日本のコロナウィルスの新規感染者数は減少傾向にあり、緊急事態宣言も解除され少しづつですが日常を取り戻しつつありますね。
ここのところの日本の感染者数の減少については個人的にいささか疑問が残るのですが、、、何か生活スタイルが大きく変わったわけでもないし、ワクチンは感染予防には効果なしと言っていたのに。何故でしょう?PCR検査を受けている人が減った??

世界的にみるとまだコロナウィルスの感染者数の増加が止まらない国やロックダウン中の国もあります。
この現状をあまり報道されていないですね。対岸の火事的に考えているのかわかりませんが資源も少なく、多くの部品や組み立てを海外に出している日本としてはかなりの影響が出てきています。

先日書いた給湯器の部品もそうですが、ある原材料の不足で日本にも影響が出ているものがあります。

それがタイトルに書いた尿素水です。

そもそも「尿素水」ってなに?って感じですよね。一般人からしたら「尿素」ってハンドクリームとかにも含まれているものくらいであまり認識はないと思います。

尿素の主原料はアンモニアです。昔、理科か科学の実感で使ったアルカリ性のすごい刺激臭のするやつです。

尿素水は尿素を蒸留水を混ぜ合わせた水溶液ですが、実はいろいろな分野で使われています。
軽油もその一つです。軽油はディーゼル車の燃料です。軽油がなくなると輸送で使うトラックは主にディーゼル車なので流通網に大きな影響が出ます。流通コストが上がれば運賃も大きくなり様々な物の価格も跳ね上がるでしょう。
日本の尿素水はまだそこまで深刻ではありませんがお隣の韓国は大ダメージを食らっています。

それは何故かというと中国とオーストラリアの関係悪化に原因があります。家電メーカーのファーウェイの問題やコロナの原因調査をオーストラリアが求めたことに中国が腹を立て、オーストラリアからの石炭の輸入を禁止しました。それによりオーストラリアは4000憶以上の損害を被ったのですが中国は自国の石炭の産地の豪雨災害で石炭が取れなくなりダブルパンチ。尿素水の原材料になるアンモニアは石炭からの成分で生成されます。アンモニアは様々な製品にもとになるものでこれが不足すると大変なので中国は自国の消費のみに切り替えて輸出を制限しました。韓国はアンモニアのほぼすべてを中国からの輸入に頼っていたのでアンモニア関連の製品、尿素水も作れなく大ピンチになりました。軽油が年内で尽きるとの話もありましたがそれは緩和されたようです。

ですが同じように尿素水やアンモニアを輸入に頼っていた国はほかにも多く、製品が作りたくても作れなくなってしまうものもあります。軽油もそうですが建設関係では接着剤です。接着剤の原料に尿素水が必要なのです。
接着剤がないと集成材や構造用に使われる合板が作れません。OSB合板などもほぼ接着剤がメインですから価格上昇、品薄が続きます。ウッドショックのさなかですが国産の木材については安定してきています(価格は高い)。ですが輸入材は今だ品薄です。
輸入材の材料や接着剤で固めるOSB合板などを多く使うものに「家具」もあります。おそらく家具も値上げが始まると思います。安い組み立て家具はほとんどが接着剤で固めたパーティクルボードですから値上げが起こると思われます。

我々も国産材でなるべく接着剤などを使用しない家造りをしたいと思っておりますが、構造用合板などの面材は床や屋根、壁などの強度、外すことが難しい材料になっています。

そもそも日本で取れた丸太を国内に流通させないで安く買い取る中国に輸出している会社もあります。きっとその方が楽なんだと思いますがそれこそ政治の力で何とかしてほしいものです。

なんにしてもコロナウィルスが全世界の経済を変えてしまったといっても過言ではありません。
しかしながら経済は続けていかないといけませんね。

早め早めに発注すれば今のところは何とかなっていますので頑張るしかありませんね。
住宅関連の政治政策でいうと省エネ、子育ての観点から補正予算で何らかの補助政策が出る事が決まったようです。
また詳細がわかりましたらお話ししたいと思います。

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代表取締役社長  橋本英俊

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